ベクトルは、2 つ以上の数字を組にしたもので、2 つ組を 2 次元ベクトル、3 つ組を 3 次元ベクトルといいます。それぞれ、2 次元空間、3次元空間での、方向と大きさを同時に表す量で、矢印で表現されます。
例えば、座標 (0, 0) から、(1, 2) に描いた矢印の向きと方向は (1, 2) で、ベクトル (1, 2) を表現できます。同様に、(2, 0) から、(3, 2) に描いた矢印も、向きと方向は、(1, 2) で変わないので、ベクトルとしては全く同じものです。
ベクトルは、向きと方向を表す量ですが、「(0, 0) を起点とする」と"思う"と、ベクトル量は、座標と一致します。これを特に、 位置ベクトル と呼びます。
最初にそう説明されて、その舌の根もかわかぬうちに、位置ベクトルの説明がくるので、納得できない人も多いですよね。起点は関係ないということと、起点を (0, 0) とみなすというのは明らかに矛盾してます。
ベクトルは、最初に述べたように、数字を 2 つ以上並べたもので、「向きと方向」と "思う" 場合と、「位置」と "思う" 場合があると理解するとよいでしょう。ただ、「向きと方向」と思うのが普通なので、何も言わない場合には、暗黙的に「向きと方向」を表します。また、"思い方" には他にもバリエーションがあります。
ベクトルは、向きと方向を表す量ですが、大きさが重要でない場合、方向ベクトルと呼びます。例えば、直線の向きだけを、ベクトルで表すときの "思い方" です。
少なくとも、数学を利用するには、重要です。例えば、リンゴを 2 人で分けると、1 ÷ 2 で 0.5 個ずつで問題ありませんが、1 人の人を 2 人でわけると、0.5 人ずつというわけにはいきませんよね。同じ 1 でも思い方によって、計算できるかできないかが変わってきます。
同様に、ベクトルの大きさを無視して、方向ベクトルだと "思った" 場合には、ベクトルの成分 (各数字のこと) を何倍かしても、方向ベクトルとしては同じということになります。が、向きと方向を持つベクトルと "思えば" 違うものです。
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